50代女の楽張る介護ブログ

アルツハイマー型認知症と診断された母の介護記録でこざいます〰️

泣いた理由

泣いた理由はこうだ。


「お父さんが、計算ドリルとかナンプレのようなものをやれと言われて、出来ないと怒られるからいやなんだ……

と、泣かれてしまってたんです。

今は新しいことや

なにか覚えなければならないような事は

控えてあげた方がいいかもしれないですね」


そうか… たまに会った時に母はよく


「お父さんすぐ怒るのよ」そう嘆いていた。


 母がMRIを撮ってる間の30分くらい 

父とふたりで話す時間があったので 

先程の看護師さんの話をしてみた。


父は気難しい顔をしながら 


「そうか…。お母さんはなんでもテキパキやる人だったからね。

出来てたことができなくなっている事が

なかなか認められなかったんだよね」


そう父はポツリポツリと話してくれた。


父と母と私でデパートで買い物をした時

カードはどこ?

 鍵は?

駐車場の券は?

なぜ同じ所にしまわないんだ?!


など父が母に言うと

母は焦りながらバックの中を探す


その探す小さな手は小刻みに震えていて


「いいよ。ゆっくり探しなね!私も毎回入れたとこ 忘れちゃうもん」


そんなふうに明るく言っていた。


 娘の私から見た父は とても厳格で無口な人


でも家族への愛がとても深い。


母のこともとても大切にしていた。


重いものはもたせず

階段は手を繋ぎ

母をいつも傍で支えていた。


母が肺の病気をした10年前からは

本当に献身的に母を支えていた。


コロナ期間は母を絶対コロナに感染させたくない!

とよく話していた。


だから、病院にいっても

呼ばれるまで母は車で待ち

会計は父がやり

買い物も父がスーパーにはいり

母は車で待つ

お金を触ると菌がつく…と散々テレビで やっていたので、

会計類は全て父がやっていた


全ては母を守るためだった。


でも。


同時進行で何もやらなくなった母の脳は

退化していったのかな… 

そんなふうにも思ったりもする……


買い物でスーパーに入った父を待つ間

寂しかったのだろう。

よく私に電話をかけてきた。


「今、お父さんスーパー行ったから車で待ってるのよ。

何してた?」


たわいのない会話だったけれど

きっと寂しくて不安だったのかもしれない……


どうして認知症になったのか。


こればかりは誰にもわからない


祖母も最後は認知症だったし


母の姉も認知症だった。


父の事を責める気など毛頭ない。


誰のせいでもない。


ただ1つ。


確実に言えるのは……。


コロナのこの3年は本当に余計だった… 


原因なんて分からない。


だけど仲が良く

しょっちゅう会っていた家族の関係が当たり前だった

母には……


あまりにも寂しすぎて

辛い3年だったに違いないのだ、


ただ…悔しい。



  マンガでわかる!認知症の人が見ている世界 (健康実用) [ 川畑智 ]

認知症の検査へ

2022.10.26 


この日はいよいよ認知症の検査をする為に 病院にきた


 受付を済ませ、いよいよ呼ばれる 


優しそうな看護師さんが 


「こんにちは。今日は健康診断でいらっしゃったんですね!こちらにどうぞ」 と。


「健康診断」


母が不安にならないよう、事前にお願いしていた通りに看護師さんは優しく母に話しかけてくれた。


 心理療法士の女性の先生が

これからいくつか質問するので 別室に行きましょうね

と母を連れていった


後で聞いた話だが この時、長谷川式的な質問をしたようだ。


私と父は先程の看護師さんから質問シートを渡され

父が記入。


私は看護師さんの質問に答える形に。


生真面目な父は一つ一つの質問に

じっくり考え記入… 


その後、採血と心電図 最後にMRIだった。


朝9時半に来て すでに12時を回っていた。


自販機に水を買いに行く。


するとさっきの看護師さんとたまたまあった。


色々話してると


「さっき心理療法士の先生とお話してたんですが、検査中にお母さん泣いてしまったみたいなんです」


え… 


なぜ?



 


マンガでわかる!認知症の人が見ている世界 (健康実用) [ 川畑智 ]

進行形

このブログは現在進行形だ。


結婚して27年


子供も成人し、看護師とネイリストの2人の娘とは 

しょっちゅう出かけるくらい仲良しだ。


 大好きな花の仕事をし

ヨガやスパを楽しむ生活


いつも思うのだ


ご飯が食べられて

お風呂に入れて

暖かいベッドで眠れる


 あ~。なんて幸せなんだろうと。


災害等で、被災者の方々が体育館などで

避難生活をされているのをテレビで見る度に 

「普通」

であることは実は1番幸せなのだと 気付かされる。


今回の母の「認知症かもしれない」と知った時から

どれだけ泣いたかわからない。


食欲もなくなり

ヨガもパッタリいかなくなり

スパに行く時間もとれなくなり

母のことで頭がいっぱいになっていた。


去年、私の誕生日に

Francfrancでみたティッシュケースを 

「可愛い!」とちらっと言ったのを覚えていてくれ

わざわざ買いに行き、誕生当日にくれた……


その一年後に認知症だなんて…… 


人生って何があるかわからない


 明日はいよいよ病院だ。


MRIの検査もする。


覚悟は出来てる……かな。


あまりにこの1~2ヶ月が激動すぎたから


もうなんでもかかってこい!


みたいになってる


覚悟しとかないとね。


  マンガでわかる!認知症の人が見ている世界 (健康実用) [ 川畑智 ]